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転職活動を始める前に~看護師のための自己分析方法~

転職を考えるきっかけは人それぞれ。何が悩みなのか、どうすることで解決できるのか、今までの自分のキャリアを活かせるのはどんな職場なのかなど、整理してみましょう。

現状の不満、問題を列挙する

なぜ、転職したいと感じたのでしょうか。自分の現状を見つめて、問題を見える化することで、転職したい理由、動機を明確にしてきましょう。そこから自己分析が始まります。

今の職場でどんな悩みがあって、何に不満を感じているのか?なぜ看護師として今の仕事を続けていけないと思ったのか?「人間関係がうまくいかない」、「残業時間が多い」、「夜勤を続けることによる心身への負担が気がかり」、「お給料など待遇への不満」、「上層部の方針への違和感」「プライベートの生活の変化」など…。思いついたことを箇条書きで紙に書き出してみましょう。

今までの経験、培ってきたスキルを棚卸しする

今までのあなたの看護師としてのキャリアを振り返って、培ったスキルや経験、仕事をしていく中で感じたことを棚卸ししましょう。

どんなときに喜びを感じて、看護師として成長できたと思えたか。苦労を乗り越えて、どんな強みを身につけられたのか。看護師の仕事を辛いと感じたのはどんな瞬間か。なぜ看護師を目指したのか、看護師になりたての頃はどんな風に働いていこうと思っていたのか。本当はやりたいのに、今やれていない仕事は何なのか。これからも続けていきたいのはどんなことで、何をやりたくないのか。

こういった視点から自分を見つめ直して、紙に書き出してみます。

仕事で叶えたいことを整理する

紙に書き出した現状の不満と今までの経験をふまえて、今後自分は看護師としてどんな働き方をしていきたいのか、どんな環境なら看護師としてイキイキと働き続けていけるのかなど、実現したいことを整理します。これで、あなたの現状と理想とのギャップが見えてくるはずです。

こんな風に書き出してみよう!

残業は少な目、日勤だけでプライベートの時間を多めに確保したい。結婚したので、家事や家族を大切にできる環境、勤務時間帯で働きたい。看護学生時代の奨学金を返し終わったので、そろそろ他の病院で働きたい。急性期病院で、看護師としての技術を磨いていきたい。一定の経験を積んだので、キャリアアップを図るために認定看護師資格取得を目指したい。自分の心身に余裕を持って患者さんに寄り添う看護がしたい。ママになっても仕事を続けていきたいので、子育て中の看護師が多く活躍している職場がいい。将来、独立も目指せる訪問看護の分野で経験を積みたい。

  • 結婚してプライベートを大切にしたいAさんの場合

    残業はせず、日勤だけで家庭での時間を大切にしたい。今までの経験を活かしたいから、診療科は変えずに今より少な目の勤務日数で働いていきたい。家族手当など、福利厚生の整った大きな施設がいい。

  • バリバリ仕事してキャリアアップを図りたいBさんの場合

    専門性を活かして、高収入を実現したい。
    資格取得支援制度が整った病院で、認定看護師を目指したい。家から近い職場で、通勤時間のストレスは減らして仕事に集中したい。

条件に優先順位をつける

ここまでお疲れさまでした。自分が普段考えていることや感じていることを言葉にして整理する自己分析は、思いのほか骨が折れますよね。とはいえ、解消したい悩みや問題、理想をすべて叶えられる職場を見つけるのは無理というものです。そこで、次にここまでで書き出してきたことに優先順位をつけてみましょう。どうしても譲れない条件は何か、不満はあっても我慢できることは何なのか。すぐにでも解決しないとならないことなのか、数年後でも間に合うことなのか。転職の一番の動機となる条件はな何なのか。収入、ライフワークバランス、勤務時間、通勤時間、仕事内容、キャリアアップ…などの項目別に考えてみるとよいでしょう。これで、あなたがどんな姿勢で仕事に取り組んでいきたいのか、一番大切にしたいことは何なのかが具体的にわかるはずです。

  • 結婚してプライベートを大切にしたいAさんの場合

    日勤のみ残業なし、少な目勤務をどうしても実現したいので、診療科目は変わってもいい。
    ある程度夫の収入が見込めるので、自分は正職員でなく、パートでもいい。

  • バリバリ仕事してキャリアアップを図りたいBさんの場合

    認定看護師資格取得を目指したいので、教育期間中の収入ダウンはやむを得ない。
    制度が整った病院であれば、多少遠くても通勤しようと思える。

本当に転職するべきか再検討する

ここまでの自己分析で、あなたが看護師として一番大切にしたいこと、仕事や職場に何を求めているのかが明らかになったのではないでしょうか。
転職するかしないか、決断するのはあなたですが、悩んでいるときは考え方が偏ってしまうこともありますので、家族や親しい友人に相談して、客観的な意見をもらうことも大切です。意外な解決の糸口が見つかるかもしれません。現状に不満や悩みがあっても、それを乗り越えられるだけのものが今の職場にあるなら、すぐに転職活動を始める必要はありません。初心に戻って、明日からまた頑張ってみましょう。やっぱり転職しないと、どうしても仕事を続けられない、目指す姿に近づけない理由があるようでしたら、自己分析をもとに次のステップに進みましょう。